「キリストによって、からだ全体は、あらゆる節々を支えとして組み合わされ、つなぎ合わされ、それぞれの部分がその分に応じて働くことにより成長して、愛のうちに建てられることになります。」(エペソ人への手紙 4章16節)
教会とは何でしょうか。
イエスキリスト様がこの世界に降誕されてから2000年間にわたり、
キリスト教会は歩み続け、世界中に広がっています。
教会はイエス様と深く結びついていますが、新約聖書の時代に突然登場したものではありません。
旧約聖書の時代より連綿と続く、神の民の歴史の中にその源流があるといえるでしょう。
(1)歴史を貫く「神の民」
もともと旧約聖書に出てくる神の民は、アブラハムを父とする選びの民と呼ばれ、イスラエルは歴史を貫く一大家族でした。
聖書を読み進むと、このイスラエルの歴史そのものが、実は新約聖書に見るキリスト教会につながる事がわかります。
神の民は、イエスキリスト様によって、イスラエル民族から異邦人へと著しく広がっていったことがよくわかります。
ではどのように神の民は変わっていったのでしょう。
(2)新しい契約としての「神の民」
神様の選ばれた民であるイスラエルに対して
「これらの日の後に、わたしがイスラエルの家と結ぶ契約はこうである──主のことば──。
・・・彼らの心にこれを書き記す。わたしは彼らの神となり、彼らはわたしの民となる。」(エレミヤ 31:33)
と言われ、神の民は旧約聖書において「律法による契約」から、
かの日に「恵みによる契約」(新しい契約)で神の民が誕生することが預言されています。
「見よ、その時代が来る──主のことば──。
そのとき、わたしはイスラエルの家およびユダの家と、新しい契約を結ぶ。」(エレミヤ 31:31)
キリスト教会は、イエスキリスト様の新しい契約に基づく神の民です。
この新しい契約とは、神の御子イエスキリスト様(ヘブル 9: 15)の十字架の贖いにより、
行いではなく、恵みによって与えられる救いのことです。
教会は神のイスラエルと呼ばれています(ガラテヤ 6:16)。
(3)あらゆる国の人々が加えられる
救われた私達が、このキリスト様にあって、神の民の一員とされる大家族となるのです(ヘブル2〜3章)。
聖書の中に出てくる、神の民は驚くべき共同体です。神様の選びで、恵みによって救われた人が神の民であり、
あらゆる国の人々がこの教会に加えられるのです。
「あなたがたは以前は神の民ではなかったのに、今は神の民であり、
あわれみを受けたことがなかったのに、今はあわれみを受けています。」(Iペテロ2:10)
あなたもこの神の民、大家族の一員なのですよ。共に教会を愛し建て上げましょう。
(藤﨑秀雄)