日本人の宗教観

「兄弟たちよ。私の心の願い、彼らのために神にささげる祈りは、 彼らの救いです。」(ローマ人への手紙10章1節)

 

私たちは救われた恵みを知る者として、自分の家族や親族だけでなく、多くの人々が救われてほしいと祈っています。

また、グレース宣教会も、Vision300を目標に宣教に励んでいます。

それほど熱心に祈り、伝道しているのに、未だ日本のクリスチャン人口は1%を超えることができません。

 

悲しいかな、救われても、3年から5年で信仰から離れてしまう人が多いからです。

そこにはいろいろな要因があると思います。

そこで、人々の救いのために、

日本人がどのような宗教意識を持っているのかを知ることは、大切です。

 

まず、日本人は不思議な民族です。多くの日本人は、お正月になれば神社に初詣でに行きます。

夏には仏教式のお盆を迎え、先祖のお墓参りをします。

12月には、サンタクロースとケーキによって、キリスト教のクリスマスをします。

また、結婚式は、ホテルや教会でキリスト教式で行います。

ではキリスト式で結婚式を挙げた人にクリスチャンになる気持ちがあるのかと言うと、

なんとなく見栄えのいいキリスト教的な雰囲気で結婚式を挙げたいだけという次元です。

 

このことからわかることは、日本人は特定の宗教にとらわれるより、

程よい距離を取りながら、いろいろな宗教をその時に応じて、

自分で使い分けるのが上手だということです。

 

そういう日本人ですが、昔から今に至るまで一貫して心の中にあるのが、

先祖を敬う祖先崇拝です。お正月もお盆も先祖の魂の祭りであり、

春と秋のお彼岸には先祖のお墓参りをします。

また、仏壇と位牌を大事にするのは、そこに「家」と「生命」を始めた先祖の霊魂が存在するので

祖先に感謝し、位牌や先祖の墓に手を合わせるのです。

もし粗末にすれば「親不孝者」と言われます。

また、先祖供養の行事も因習的、形式的になっていますが、

もし忘れて粗末にすると「先祖のたたり」があると言われます。

日本人であれば、先祖を敬う祖先崇拝は当たり前のことなので、宗教という意識はありません。

 

この日本人特有の祖先崇拝が、真の神を見えなくしている原因でもあります。

すべてのことを聖書の光に照らすことです。

いのちの創造者は「家」を始めた先祖ではなく、創造主なる神が人を神のかたちに似せて造り、

いのちの息を吹き込んで下さったのです(創世記127)。

まず、愛をもって創造主なる神を伝えましょう。 

(文責:木村美紀子)

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