「兄弟たちよ。私の心の願い、彼らのために神にささげる祈りは、彼らの救いです。」(ローマ人への手紙10章1節)
日本人の身近な宗教の一つは神道です。
神道は日本で生まれた宗教で、民俗宗教に基礎をおいていると言われています。
私たちも気づかないうちに、神道の考え方や生き方が、暮らしの中にいろいろな影響を与えています。
神道ということばは、「神ながらの道」と言い、まさしく人が神となっていくという教えであり、
神々と共に生きる道であるとも考えられます。
ですから神道の特色は八百万の神です。
グループに分けると、
第一が古事記に出てくる天照大神で別格扱いです。
第二が祖先神や氏神と呼ばれるもので私たちの祖先です。
日本人が普段、神と呼んでいるのは祖先神です。
この祖先神には、国に業績を残した人たち、軍人、功労者、偉人、文化的功績者、他に学問、野球、商売などの功労者も八百万の神として祀られています。
第三は自然神です。汎神論の考え方なので、自然そのものが神であり、木、石などに神の霊が宿っていると考えています。
ですから大木や岩石などにしめ縄をして祀ります。
神道の大きな特徴は、性善説なので、地獄やさばきという考え方はなく、救いという考えもありません。
神道がいう罪については、天つ神(天照大神)が決めた神聖な掟を破ることであり、また、人間の共同体の掟を破ることです。
もし、問題が起きたなら、宮司に祝詞をあげてお祓いをしてもらい、汚れを祓い清めてもらいます。
基本的に神道では、禊(みそぎ)やお祓いをすることで、罪穢れは取り除かれ清められるという教えなので、悔い改めがありません。
人間は神々の子孫なのだから、穢れが祓われて清められたら、自然に神になっていきます。
それゆえ今も神道が儀式を重んじる理由がここにあります。
聖書の光に照らして学びましょう。
「初めに神が天と地を創造した」(創世記1:1)とあるように、すべてのものは創造主によって造られました。
でも日本人は、何の矛盾もなく朽ちる人間も動物も自然も神として祀り、偶像礼拝をしています。
しかし、創造主がわかることによって目が開かれ、偶像礼拝から解き放たれていきます。
罪については「すべての人は罪を犯して、神の栄光を受けることができず」(ローマ3:23)と、
はっきりと人は罪人だと語っています。
なぜなら、罪は心の内側から、悪い考え、淫らな行い、貪欲、ねたみ、高慢など心の中から出てきて人を汚すからです。
罪の清めと救いのためには、罪の悔い改めと、
すべての罪からきよめてくださる御子イエスの血、十字架の贖いが必要です。(Ⅰヨハネ1:7)
(文責:木村 美紀子)